2013年02月22日

明日23日(土)から銀座シネパトスで樋口尚文監督と共同脚本を務めさせて頂いた『インターミッション』が公開されます。

明日23日(土)から銀座シネパトスで樋口尚文監督と共同脚本を務めさせて頂いた『インターミッション』が公開されます。『インターミッション』は銀座シネパトスが閉館となる3月末日まで上映されます。

http://pathos-lastmovie.com/
『インターミッション』公式サイト

それまで樋口監督とは面識がなかったのですが、キネマ旬報で『結び目』をその年の第一位に選出してくださったことを鮮烈に覚えていましたし、何より「映画体験とは劇場体験を抱合したものである」ことを前面に打ち出したパワフルな名著『ロマンポルノと実録やくざ映画』(平凡社新書)の著者として認識していました。

お声掛け頂いた翌日に顔合わせをし、すでに印刷されていた準備稿を読ませて頂きました。開巻――錚々たるキャスト、スタッフのお名前を見て思考停止に陥りました。トップにある秋吉久美子さんのお名前を目にした時点で頭が真っ白になり、あとは呆然とページをめくるばかりでした。その後、ロケ地となる銀座シネパトスへ赴いてシナハンをしたり、「三原」で夕飯をごちそうになったり、脚本の打ち合わせをしたり、スタッフの方々とお会いしたりしながら、何度となく(閉館という不条理と悲しみが発端でありながら、なんて幸福な映画作りなんだろう……)と思うことしばしばでした。

映画を作るのは人間です。けれど『インターミッション』ほど、監督の存在、肉体性が作品の骨となり肉となり血となった映画も珍しいと思います。たった一人の人間が忽然と行動を起こしたことで、監督とかたい信頼関係で結ばれた豪華キャスト、豪華スタッフが集結し、きわめて重層的で、ルービックキューブのように多面的で、どこまでも祝祭的で、同時代的なシビアなメッセージを孕む『インターミッション』という映画が誕生した。銀座シネパトスの全面協力による、銀座シネパトスを舞台にした映画でありながら、同時に、震災後、次々と閉館を余儀なくされていったミニシアターを送る、象徴的な映画としてこの世に存在する。それは今なお亡霊の如く跋扈する「昭和」についての映画という側面を持つ。3.11を含む「現在」を用意したのは昭和だからだ――。

これ以上、内容に踏み込むのは避けますが、映画愛や消えゆく名画座を送るノスタルジィに終始するのではなく、樋口監督があくまで「現在」の映画として『インターミッション』を制作しようとした姿勢に、自分などは改めて「映画とは何か」という根源的な問いを突きつけられ、非常に多くを学ばせて頂いたと思っています。

クランクアップの日、撮影現場をお邪魔しました。あの夜、三原地下に立錐の余地なく佇んでおられたエキストラの方々(ありがとうございました!)、スタッフ・キャストの方々の熱気と殺気、そして夜の終わりを飾った佐伯日菜子さんの美しい涙がながいあいだ忘れられません。初号を拝見したあと、この映画について思い返すたび胸が熱くなるのはなぜだろう、といつも思います。作品完成後、積極的にメディアに露出して宣伝活動をなさっている監督の姿を拝見するたび、ぐっと何かが胸にこみあげるのです。わかっているのは、大先輩たちの末席を汚すのもおこがましいくらいですが、自分はこの作品に参加できたことを心から誇りに思っている、ということです。

本作にはどうにも落ち着いて語れぬ性格があり、公開前だというのに色々申しあげてしまいましたが、ご覧になる方々は素直に映画を楽しんで頂ければと思います。これくらい見る方の年齢、立場、映画の嗜好等によって異なる相貌を見せる映画も稀です。

『インターミッション』をどうかよろしくお願い致します!
posted by minato at 16:49| 東京 ☀| Comment(0) | 告知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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