2008年08月07日

風が騒ぐ夜はうちに帰りたくないよ

君をたたきおこしにいくよ……と続く。

ボ・ガンボスの「トンネル抜けて」。

1st『BO&GUMBO』収録。今さらながら名曲だなぁと、夜、カラオケ屋で思ったのだった。家に帰りたくない彼らはその夜、「海の見える方へ」車を飛ばす。トンネル抜けて、トンネル抜けて。よるべなき、くすぶってる若者の一夜がさびしい情緒の下に描かれていた。中学生のおいらはこれと「夢の中」が大好きで、カセットテープでシツコクくり返し聞いた。そして夜中に涙ぐんだりした。昔から涙もろい。

あの頃、大真面目に音楽を聞いていた。あの頃のように新鮮な気持ちで音楽と向き合うことはもう二度とないだろう。そう思うとやけに感傷的になってしまった。「いかんいかん」とノリノリで「グロリア」歌って、最後にテロップで「1988年」と出た瞬間、もうぶっ倒れた。「あの頃」って20年前だったのかよ! 

ボ・ガンボスvoのどんとは死んじゃったし、上田現も死んだ。「夜ヒット」を出禁になったブルーハーツは解散し、今じゃヒロトは「日テレGO!GO!」とがなってる。岡村ちゃんはアノ調子だ。今さらバンドブームを思い出しても面白くもなんともないが、しみついたものって確実にある。友達んちに集まって「バンドやろうぜ!」つってバクチクの「ジャストワンモアキス」の楽譜買ってきて楽器そろえて、結局一小節もマスターしないまま「解散」しちゃったり、ヤマハのショルキー(クソ安いハンディなキーボード)を購入して部屋ん中で一人ライブを熱演したり。おそろしく無駄な思い出の数々。中高生の頃、みんなやたらとバンド組んでたけど、結局音楽の道に進んだのは、知ってる範囲で一人だけだった。

福岡でドラムを叩いている金子君、お元気ですか。俺は今東京で、肩書きのない人生を送っています。肩書きがないくせに能書きばかり垂れ流す最低ヤローです。いつかまた一緒に芝居をやりましょう。またあのセンスの良い音楽をつけてください。高校の卒業式の夜、演劇部顧問のA先生と、ブラバン部長の柳田君と、金子君とで酒を飲みに行きましたね。先生と別れた後、明け方まで金子君ちで宴会の続きをしました。別れがたい気持ちを抱えたまま。金子君が最初に延岡を去り、最後に俺が去りました。柳田君は地元に残り、今でも趣味でラッパを吹いているみたいです。でもあの卒業式の夜の「別れがたさ」を、俺はいまだに引きずっているような気がしてなりません。あの夜、酔っ払ったA先生は「ガンバレ、ガンバレ」とうわごとみたいに繰り返していました。見てくれはクマみたいでしたが、悩み事ばかり抱えた優しい先生でした。


……ってオイ、A! あの夜、俺らまだ18だったんじゃねーか!?
posted by minato at 00:00| 東京 ☀| Comment(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ボガンボスの曲名を探していたらたまたまこのページに辿り着きました。あの頃は昨日のようでいて、前世の記憶のようでもあるなぁと最近思うのですが、でも音楽があの頃の自分たちからの繋がりを現実だったと思わせてくれているなぁなどと。
Posted by gonny72mx at 2011年09月02日 22:49
返信遅くなりまして申し訳ありません。

「前世の記憶」…いいえて妙ですね…。

今でもしばしばあの頃の夢を見るのですが、何世紀か隔てた遠い世界のようです。しかし、こうした音楽がふいに脳内に蘇ったりすると、妙に「あの頃の自分」の感覚が思い出されたりして。大人になったんだか、なっていないんだか…などと思ったりするのでした。
Posted by minato at 2011年09月05日 09:54
久しぶり。
元気にやっとるのかね〜
Posted by ヤナギタ at 2016年12月22日 09:50
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