2011年07月29日

9/3(土)『わたしたちの夏』公開記念オールナイトで、『結び目』が『岡山の娘』『アワーミュージック』『愛の予感』と上映されます!!

■たいへんに光栄なお知らせです。

■9/3(土)、『わたしたちの夏』公開記念オールナイトで、脚本作『結び目』が『岡山の娘』『アワーミュージック』『愛の予感』と上映されます! 場所はポレポレ東中野。23:30開映となります。福間健二監督による各作品解説もあるという豪華さ。ぜひともご来場ください!

■詩人/映画監督の福間健二さんから、新作『わたしたちの夏』の公開記念としてオールナイトを実施する、ついては『結び目』をそのうちの一本として上映したい――との連絡を受けたのは六月だったと思う。福間さんは言わずもがな高名な詩人でもあるが、何より『ピンク・ヌーヴェルバーグ』の共著者であり、『イサク』の初号にもお越し下さり、誰もが黙殺したあの映画を唯一「映画芸術」で触れて下さった恩人である。さらに『結び目』ではイメージフォーラムでの初日にお見えになって、「キネマ旬報」で感動的かつ真摯な評を書いて下さった。去年の夏、分厚い佐藤泰志作品集を読みふけっていた頃、福間さんと故人との深すぎる関わりを知って驚いたこともあった。何にせよ思い入れの強い『結び目』が、福間さんの新作公開に合わせて上映されるのは大変喜ばしいし、場所がポレポレ東中野というのも個人的に嬉しかった。

■ところが――「触発オールナイト」と題されたそのラインナップを見て、「うわっ」と声をあげてしまったのである。比喩でなく本当に鳥肌が立った。オールナイトの上映作品が、『岡山の娘』 『アワーミュージック』 そして『愛の予感』だという……。まあ誰よりも監督の小沼さんが動揺したことであろうし、脚本家は仕上がった映画に対して気楽な距離感を持てるのだが、それでものけぞった。

■『岡山の娘』は福間さんの監督作で、公開時、横浜のジャック&ベティまで追いかけてようやく見ることができた。国境を軽々と超える現代的な交通感覚の上に、淡い芳香を放つ色とりどりの花びらがうず高く積っているようなエロティシズム。だがそれは口当たりの良い仄かなものではなく、根深く、生々しいのである。また、堅苦しい観念や決まり切った構成を無視することで、映画はこんなにも軽く自由になれるということを気負いなく示し、「映画は詩人のもの」という淀川長治のテーゼを実証した作品でもある。言葉にすると陳腐だが、いわゆる「みずみずしさ」というものは、結局のところ作家個人のまなざし一つで決定されるのだ。

■『アワーミュージック』については、自分の知識や教養では簡単には読解できないものの、長く後を引き摺るような、重い一撃を受けた印象がある。体感としては傑作、としかいいようがないが、どう受け止めればよいのか、どう語ればよいのかわからないのだ。

■そして『愛の予感』である。自分があの映画に受けた衝撃は非常に大きかった。こんなことを書くのは非常におこがましいが、『結び目』を書くうえでもっとも強く影響を受けたのは『愛の予感』なのだ。個人的にゼロ年代の日本映画ベスト作であり、映画とは何か、シナリオとは何か、劇とは何か、構成とは何か、救済とはどのような形で示しうるかについて、これほどシンプルな形で語ってみせた映画は他に知らない。極私的な感慨であり、極私的な受容の仕方をしているがゆえに、それがその他の方の理解を得られなくとも自分は一向に構わない。小林政広監督への尊敬はすでに何度も書いてきたが、あの作品にどのような感銘を受けたかについて、ペンネーム時代の拙いレビューが下記URLに残っている。

http://intro.ne.jp/contents/2007/11/14_0754.html

■そのようなわけで、脚本作がここに並ぶのは畏れ多いことこのうえないが、実に痛快なオールナイトだと思う。個々の作品はもちろんのこと、一本の映画がどのように他の作品を参照し、互いに影響しあい、どのような形で連鎖していくのかを、このラインナップは意外な視点から教えてくれるような気がする。

■最後に、いずれ都内の劇場に配布されると思しいチラシから、福間さんのコメントを引用する。

「『岡山の娘』で、映画史のここまでへの覚悟ができた。さあ、次だ。ゴダールの、有無を言わせぬOKの幅。小林政広の、持てるものをすべて活かす集中力。小沼雄一・港岳彦の、女性へのオマージュとあがないの歌。その先を歩くのだという声がきこえた」福間健二

■このような身もすくむラインナップに、脚本作『結び目』を加えて下さった福間健二さんには心より感謝いたします。


『わたしたちの夏』公式ブログ
http://tough-mama.seesaa.net/
posted by minato at 00:11| 東京 ☀| Comment(0) | 告知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。